スポーツ内科

スポーツ内科について

当院ではスポーツ内科外来も行っております。
アスリートには「スポーツ貧血」「運動誘発性喘息」「女性アスリートにおける無月経」など、アスリート特有の病気があり、治療もアンチドーピングの観点で禁止されているものや、競技パフォーマンスに悪影響を及ぼすものがあるため、処方薬も制限されます。実際、アスリートが医療機関で処方された薬をドーピング検査で問題がないのかわからず、服用しなかったという事例も少なくありません。
当院院長は日本スポーツ協会公認スポーツドクターの資格を取得しており、「スポーツ内科医」としてアスリートの体調不良に対して、適切な診断、処方を行うことを心掛けております。
年齢や競技レベルを問わず、スポーツを頑張る方々のお役に立てればと思っておりますので、「練習や試合の疲れが取れない」「最近何だかパフォーマンスが上がらない」などありましたら気軽にご相談いただければと思います。

受診をおすすめする症状

下記のような症状がある場合は一度当院を受診してみてください。
ハードなトレーニングを行っているアスリートと言えども、何か病気が隠れている可能性もあります。

我慢せずに受診してほしい症状

  • 運動時の動悸、息切れ、疲れやすさ
  • 運動時に咳が出る、息苦しい
  • 疲れやすい、疲れが取れない
  • 女性アスリートでの無月経、月経不順
  • よく熱中症になる
  • 足を攣ることが多い
  • 記録が伸びない、パフォーマンスが低下している
  • 怪我をすることが多い

主な疾患紹介

スポーツ貧血

貧血とは、血液中のヘモグロビン(赤血球中の酸素を運ぶ役割を担う)が少なくなった状態を指し、比較的頻度の多い病気です。
一般的には慢性出血(月経など)による鉄分の喪失が原因であることが多いですが、アスリートでは大量の発汗による鉄分の喪失や、ランニングなどによる足裏への衝撃による溶血(赤血球が壊れる)なども貧血の原因になるとされています。

運動誘発性喘息

気管支喘息とは、気管支での慢性的な炎症により咳や呼吸困難を生じる病気ですが、運動をすることで喘息発作が誘発されるものを「運動誘発喘息」と言います。
典型的なものとしては、運動中に喘息症状が起こるもの(即時型反応)ですが、中には運動終了後6~12時間後に発症する(遅延型反応)ものもあり、後者では運動誘発性喘息と気づきにくいため注意が必要です。

女性アスリートの無月経

女性アスリートでは、運動による「エネルギー消費」と、食事による「エネルギー摂取」のバランスが崩れ、「相対的エネルギー不足」の状態に陥り、その結果として無月経となることがあります。
無月経の状態が続くと、骨の成長に影響し、疲労骨折や骨粗しょう症の原因となったり、将来の妊孕性にも影響するため、女性にとって深刻な問題ですが、アスリートにおいては軽視されてしまうこと少なくありません。

オーバートレーニング症候群

オーバートレーニング症候群とは、日常のトレーニングなどの運動により蓄積された疲労が十分に回復していない状態で、更にトレーニングなどを行うことで疲労が積み重なり、常に疲労を感じる慢性疲労状態に陥ることを指します。
この状態になってしまうと、トレーニングの成果が出ないどころかメンタルにも悪影響を及ぼし、抑うつ状態に至ることもあるため、悪化する前に適切な対応が必要となります。

熱中症

熱中症は高温・多湿の環境における運動により、体温が上昇し過ぎることにより発症します。
熱中症は軽症であればその場で運動を中止することで対処可能ですが、重症では若い人であっても命に関わることがあるため要注意となります。
アスリート自信やスポーツ関係者の熱中症に関する知識はまだまだ十分とは言えず、水分さえ摂っていれば熱中症予防になると考えている人も少なくありません。
スポーツ内科医としては熱中症ゼロを目指して正しい知識を啓発しております。

体の声をよく聞くことが重要

適切な水分補給と休息を

一昔前までは、学生の部活動の時などに「練習中は水を飲まない」という指導が多くありました。ですが、今ではそのような指導法は誤っているというだけでなく、健康被害につながることも明白となっています。
競技パフォーマンスを上げるだけでなく、自身の健康を守るためにも正しい知識をつけることがとても重要となります。